こんにちは、Makoです。
4話では、百合子が朝子に意地悪くしていた理由が明らかになりました。
今日はうちの妻のように、ちょっとした見逃しシーンによって、流れを見失った方のために、なぜ百合子が朝子と仲良くなっているのかについてお届けいたします。
この記事は、次のような方におすすめ!
- 百合子が朝子と仲良くなっているエンディングに驚いてしまった方
海に眠るダイヤモンド4話で百合子が朝子と仲良くなっていた理由
赦せなかったものを赦す決断をしたため
朝子について赦せなかったこと
8月9日、朝子の罪のない一言のために、百合子と百合子の母、そして姉の三人は、被爆することになってしまいました。悲しいことですが、百合子の姉はその場で亡くなり、母は被爆ののちに後遺症を患い、百合子自身も被爆の影響を心配する状況となってしまいました。
ご存じのように、百合子の母は熱心なキリスト教徒。端島に住みながらも、長崎本土の大浦天主堂に赴くことがありました。8月9日もそのつもりにしていたのですが、表で遊んでいた百合子は、その日、なぜか長崎に行くことを嫌がりました。
母と姉が出かけるために、百合子を探しに来ましたが、百合子は一緒に遊んでいた朝子、鉄平、健吾と一緒に隠れてしまいます。百合子は、隠れることで、長崎に行くことから逃れようとしていました。ところが、隠れたのもつかの間、朝子は百合子のお母さんが百合子を探していることから、百合子はここだよ!と元気よく飛び出してしまいます。
そのとき、それが運命の分かれ道になっているとは誰にとっても知る由はありません。そして、その悲劇が起こった後、朝子以外の3人は、あの時、朝子がとびださなければ、運命はかわっていたのか。。という疑問を持つことになります。
ただ、朝子だけは、自分のその行動が百合子とその家族の運命に影響したかもしれないという思いに至ることはありませんでした。
それ以来、百合子は朝子に対して明るく接することはできなくなってしまった事でしょう。心の中で、朝子のせいかもしれないという思いを持ちながら、明るく接することは、心の中に矛盾が生じて、耐えきれなかったのだと思います。
その状況を免れるために、百合子は朝子に意地悪く接することしかできなくなってしまったのだと思います。しかし、百合子はそれでも朝子のことを大切に思っていたことは確かです。百合子は、朝子につらい思いをさせてはならないという思いから、朝子に、その事実を告げることはありませんでした。
鉄平、賢将も、百合子と同様でした。朝子に、百合子の家族に起こったこと、あの時、朝子が声さえ上げなければ。。そういう思いが心をよぎりながらも、それを朝子に告げることはありませんでした。
今回の4話では、朝子のほかにも、「あの時のアレさえなければ」と悔やんだり、その思いに悩まされる人の姿が描かれました。鉄平の父もそうでした。あの時、息子の出征を喜んでいた自分を振り返っていたり、上の娘二人を、福岡に疎開させたがために、逆に空襲に合わせてしまったとか。
あの時期、あまりに多くの人が命を失ってしまったため、日本中に「あの時あのように考えなければ」と、何万人という人々が、自分の考えや行動を悔やんだことでしょう。
4話では、二度とそういった事態を招いてはいけないという思いが、強く描かれました。
なぜ朝子を赦す気持ちになれたのか
これについては、明確には描かれていないように感じたのですが、そのままでは、前に進むことができないと、改めて気づいたことが大きいのではないでしょうか。
悲しいことですが、後遺症を患った母は旅立ちました。苦しむ母を前にしたまま、前に進もうと決意することは至難の業であったでしょう。今、母が旅だったことによって、心が少し動いたのかもしれません。
母は最期の時まで苦しみましたが、それに寄り添う百合子の態度は明らかに先週までの態度から変わっていました。もともと母を愛する気持ちは失せてはいなかったのでしょう。母のいよいよという時になって、百合子にその気持ちが戻ってきたようです。
百合子は、母に対しても許せないという気持ちがありました。母に対するというよりは、母が信じて愛してやまない神様というものに対して、百合子は「何もしてくれないじゃないか」という思いを持っていたようです。
その思いは、母の死を前にしても変わらなかったようですが、それでも、前に進むためには、神ではなく、自分自身が変わらなければならないという思いに至ったのかもしれません。
キリスト教を信じ続けようとする母を傲慢として許せなかった気持ちを、前に進むために赦したということだと思うのです。
そして、許せない気持ちというのが、前に進む妨げになっているということに、言葉にならずとも気が付いたのでしょう。
気持ちは朝子を赦したいという気持ちに変わっていったようです。自分の心の中を見つめることができたのでしょう。自分の中の、許せない気持ち。それが、心の中に違和感として存在していることを感じ取り、朝子を赦す決断をしたのだと思います。
海に眠るダイヤモンド4話で百合子が朝子と仲良くなった謎の理由のまとめ
百合子が朝子を赦した理由、それは、百合子の中で「赦さない」事の違和感に気づいたことによるものだと思います。悲しいことですが、母を失い、しかしそこで、少し心に余裕が生じたのでしょう。苦しむ人を前にすることほどつらいことはありません。それは、百合子が言った言葉「姉が一番楽だった」と意味の言葉からも推測できます。
百合子は、母を赦し、赦すことで心の中に何が生じたかを感じ取ったのでしょう。そして、赦していなかったものを赦していこうと決断したのだと思います。
今日も最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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