今日は新ドラマスカイキャッスルから受験コーディネーターがプレゼントしたモンドリアンの絵画を取り上げます。
Mondrian art は韓国版SKYキャッスル第2話でも使われた絵画です。
※2024年7月26日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して2024年8月22日に再度公開しました。
モンドリアンとは
1872年 オランダ ユトレヒト州出身で抽象絵画最初期に活躍した画家です。
ゴッホ、スーラなどの絵画に影響されたようですが、自然、植物などを描いていた初期の画風から、それらを単純化することを試みるようになり、「色と線が語るような新たな絵画」の創出を目指したようです。
初期に影響されていたゴッホの作品は「星月夜」という作品などともいわれています。
その後、絵画の中の線と面、そして色を単純化、象徴的に描くことに挑戦していったようで、最終的な作風に至るまでには、ちょうど、ステンドグラスに描かれるような、かつ、抽象的な作風を経たようです。
そして、モンドリアンは、宇宙を垂直線と水平線の二次元に置き換えて象徴的に描き出すことに挑戦します。
スカイキャッスルでモンドリアン絵画が使用された理由は?
このドラマでモンドリアンの絵画が使用された経緯につながる直接の背景は確認することができませんでした。
しかし、モンドリアンは今から100年さかのぼる時期に活躍した抽象画家の中心的人物であり、後述するように、その作風の狙いが鑑賞者の創造性を高めることに置かれていたことはかなり以前から明らかだったようです。
ドラマの中で使用されたモンドリアンの絵画は「赤・青・黄のコンポジション」と呼ばれる作品に似せられています。1921年頃、もしくはそれ以降にパリで描いていたころの作風です。
実は、この作風は、この絵画にとどまらず、ファッション界では「モンドリアンルック」と呼ばれ、1965年にはイヴ・サンローランが発表したワンピースにそのデザインが取り入れられています。
その他、モンドリアンの抽象デザインは、ブルーボトルコーヒーさんのモンドリアンケーキに使用されたり、インターネットで検索すると、そのデザインはマグカップ、テーブルなどかなり広範に広まっていることがわかります。
スカイキャッスルの中で使用されるに至った理由は、明確にはなりませんが、その絵画の特徴を科学的に究明しようとした学者が存在していました。
モンドリアン絵画の学術的研究
ノーベル賞を受賞したエリック・カンデルがモンドリアンの絵画を研究の対象としています。
エリックの著書「なぜ脳はアートがわかるのか 現代美術史から学ぶ脳科学入」という著書の中で、このモンドリアンの抽象画を取り上げています。
先にあげたように、モンドリアンはもともとは植物、風景などを描いており、そこからそれらを抽象化していくのであるが、その狙いに「鑑賞者の好奇心や想像力を喚起」しようとしたのではないかと推測しています。
つまり、その絵画の中に、作者であるモンドリアンの狙いが込められており、もちろん優れた作者ですから、その狙いを達成できたのではないかと考えることができそうです。
また、非常に単純化された形、色によって、鑑賞者は普遍的な調和を感じるように仕向けられているとも言われています。
価格、入手性は?
2022年11月 サザビーズ・ニューヨークで開催されたオークションで、コンポジションNo IIという作品が、当時の価格で約71億円で落札されたという記事がありました。
こういった芸術作品に対して、安直な入手(類似デザインのポスターなど)をご案内すべきか迷うところはあるのですが、お調べになれれるとしたら「赤、青、黄のコンポジション」などとして検索されると、ドラマの中で使用された作風に似たものが、下は3000円台のポスターなどから、10万円前後で額にいれた復刻版シルクスクリーンという技法と案内された製品など、比較的多数見つけることができます。
わたくしは、絵画に関して知見が全くないため、入手に関してはそのレベルの者がインターネットで検索してみたレベルの情報としてご認識ください。
まとめ
- モンドリアンとはオランダ ユトレヒト州出身で抽象絵画最初期に活躍した画家でした
- スカイキャッスルでモンドリアン絵画が使用された理由は明確にはなりませんでしたが、ファッション界をはじめその洗練されたデザインは日常の各所にみられるようになりました
- モンドリアン絵画の学術的研究はノーベル賞を受賞したエリック・カンデルによってなされ、の著書「なぜ脳はアートがわかるのか 現代美術史から学ぶ脳科学入」という書物の中で取り上げられれていました
今日も最後まで読んでいただいてありがとうございます。
あなたにとって、今日一日が、よい日となりますように。
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